
院長:星野お気軽にご相談ください!
座っていると腰がだるくなる、なんとなく姿勢が悪くなってきた気がする……そう感じることはありませんか?実はその不調、骨盤の歪みが深く関係しているかもしれません。


今回は「骨盤が後ろに倒れた状態(後傾)」にフォーカスして、なぜそうなるのか、どんな影響があるのか、そして自分でできる改善のヒントまでをわかりやすくお伝えしていきます。


骨盤の傾きは、見た目の姿勢だけじゃなく腰痛や肩こり、さらには体型にまで影響してくるんです。自分の骨盤がどんな状態にあるか、ぜひこの記事で一度確かめてみてください
骨盤は上半身と下半身をつなぐ、まさに体の「土台」となる骨格です。この土台が理想的なニュートラルな位置から外れてしまうと、全身のバランスに影響が出てきます。骨盤の傾き方には大きく分けて「前傾」と「後傾」の2タイプがあり、前傾は腰が反った状態、後傾は腰が丸まった状態です。今回取り上げるのは後者の「後傾」です。
正常な状態では、骨盤は前後にわずかに傾いた角度を保ちながら、背骨のS字カーブを維持しています。しかし、骨盤が後ろに傾いてしまうと、腰のカーブが失われて背中全体が丸まりやすくなります。いわゆる「猫背」や「ぽっこりお腹」と呼ばれる状態も、多くの場合この骨盤の後傾が根本にあります。
壁を背にしてまっすぐ立ったとき、腰の後ろに手を差し込んでみてください。手がほぼ入らない、またはギリギリ入るくらいの人は骨盤が後ろに傾いているサインかもしれません。理想的な状態では手のひらがすっと入る程度のすき間(腰のカーブ)があります。鏡の前で横向きに立ってみたとき、腰の反りがほとんどなく背中から腰にかけてまっすぐ、もしくは丸まって見える方は一度ご自身の骨盤の状態を確認してみることをおすすめします。
骨盤の後傾は、特定の原因がひとつあるというよりも、日常生活のさまざまな習慣が積み重なって起こるケースがほとんどです。「当てはまるものがあるかも」と感じたら、それが骨盤の状態を悪化させているサインかもしれません。
一日の大半を椅子に座って過ごすデスクワークは、骨盤後傾の大きな要因のひとつです。椅子の背もたれにもたれるようにしてだらっと座る姿勢は、骨盤が後ろに傾きやすく、腰や背中の筋肉が慢性的に伸ばされた状態になります。この状態が長く続くことで、筋肉がその姿勢を「正常」と認識してしまい、意識しないと骨盤を正しい位置に保てなくなってしまうのです。
太ももの裏側にある「ハムストリングス」という筋肉群が硬くなると、骨盤を後ろに引っ張る力が強くなります。デスクワークや長時間の座位で常に縮んだ状態になるハムストリングスは、骨盤後傾の最大の原因筋のひとつとも言われています。「前屈したとき手が床につかない」「太ももの裏が張る感じがある」という方は、このハムストリングスの硬さが骨盤の後傾に関係している可能性があります。
股関節の前側から腰椎にかけてつながる「腸腰筋」は、骨盤を前から引き上げる役割を持つ重要な筋肉です。運動不足や長時間の座位によってこの筋肉が弱くなると、骨盤を正しい位置に保つ力が失われ、後ろへの傾きが進んでしまいます。腸腰筋は「体の中心を支えるコアマッスル」の一部であり、ここが弱化するとインナーマッスル全体のバランスも崩れていきます。
下記のような日常のクセも骨盤の後傾に影響することがあります。
これらがひとつだけ当てはまるだけでなく、複数重なっていることも多く、だからこそ「なんとなく不調が続く」という状態が続きやすいのです。
「骨盤が少し傾いているだけでしょ」と思う方もいるかもしれません。しかし骨盤は体の土台ですから、ここのバランスが崩れると全身に連鎖して影響が出てきます。どんな症状が引き起こされるのか、代表的なものをみていきましょう。
骨盤が後傾すると、腰本来のS字カーブが失われて腰椎がまっすぐ、あるいは逆カーブになった状態(フラットバックや後弯)になります。この状態では椎間板への負担が増し、腰の筋肉が常に緊張を強いられるため、慢性的な腰のだるさや痛みが起こりやすくなります。「腰の疲れがなかなかとれない」「座っていると腰が重い」という方は骨盤の傾きを疑ってみてください。
腰のカーブが失われると、それを補うために背中から首にかけても丸まりやすくなります。頭が前方に出た状態(いわゆるストレートネック)も、骨盤後傾に連動して起こることが多いです。肩こりや首のこり、頭痛が続いている方は、意外にも骨盤の状態が原因になっているケースが少なくありません。
骨盤が後ろに傾くと、お腹の筋肉がゆるみやすくなるため、いわゆる「ぽっこりお腹」になりやすくなります。またお尻の筋肉が使われにくくなり、平らで下に垂れたような体型(ペタンコ尻・垂れ尻)になりやすいという特徴もあります。ダイエットや運動をしてもなかなか体型が変わらない場合は、骨盤の傾きを整えることが先決な場合もあります。
骨盤の傾きは股関節の向きにも影響します。後傾が続くと股関節が内向きに入りやすくなり、それが膝の外側への負担や、ガニ股・X脚といった脚のアライメント異常にもつながることがあります。
「自分が骨盤後傾かどうかわからない」という方のために、簡単なセルフチェック方法をご紹介します。あくまで目安ですが、日常的な確認に役立てていただければと思います。
壁を背にしてかかと・お尻・背中・頭を軽くつけて立ちます。このとき腰の後ろと壁のすき間に手を差し込んでみてください。手のひらがほぼ入らない、または入ってもギリギリという方は骨盤が後傾気味の可能性があります。腰のカーブが理想的な方はちょうど手のひら1枚分のすき間があります。
椅子に普通に座ったとき、自分のお尻の下(坐骨)の位置を確認してみてください。坐骨ではなく、尾骨(お尻の真後ろ)で体重を支えているような感覚があれば、骨盤が後ろに倒れているサインです。また、座ったとき自然と背中が丸まったり、腰が椅子の背もたれにぴったりくっついてしまう場合も注意が必要です。
立った状態でゆっくり前屈してみてください。このとき太ももの裏(ハムストリングス)に強い張りや突っ張り感を感じる方は、筋肉の硬さが骨盤を後ろに引っ張りやすい状態にあることが多いです。
骨盤の後傾が気になる方に向けて、日常生活に取り入れやすいセルフケアをご紹介します。ただし、これらはあくまで補助的なものです。根本的な改善には原因の特定と適切な施術が必要になります。
仰向けに寝て、片足を天井方向にゆっくりと上げます。膝を伸ばした状態でふくらはぎをつかみ(届かない方はタオルを使ってください)、30秒程度キープしながら太ももの裏の伸びを感じましょう。このとき息を止めず、ゆっくりと呼吸を続けることが大切です。反対側も同様に行ってください。
仰向けに寝て片方の膝を両手で抱え、お腹方向にしっかり引き寄せます。太ももをお腹に引き寄せた状態で両手を離し、脚の筋肉だけで30秒キープします。このトレーニングで骨盤前面の筋肉(腸腰筋)を意識して使うことができます。毎日少しずつ続けることで、骨盤を正しい位置に保つ力がついてきます。
デスクワーク中は椅子の背もたれにもたれかかる座り方を避け、坐骨(お尻の骨の一番出っ張った部分)でしっかり座面を感じながら上半身を立てる意識を持つことが大切です。長時間座りっぱなしの場合は、1時間に1度を目安に立ち上がり、軽くストレッチをする習慣をつけるだけでもかなり変わってきます。
「ストレッチや体操を続けているのに改善しない」「腰の痛みが繰り返している」という場合は、骨盤の傾きの原因が複雑に絡み合っている可能性があります。骨盤の状態はその方の筋力、関節の可動域、日常の動作のクセなどによって一人ひとりまったく異なります。だからこそ、しっかりと検査をして原因を特定することが、改善への最短ルートになるのです。
当院では、姿勢分析・関節可動域検査・神経系の検査など多角的な視点から骨盤の状態を丁寧に確認しています。骨盤だけに目を向けるのではなく、骨盤につながる下肢・体幹・肩まわりも含めた全体のバランスを整えることを大切にしています。また、施術後にはご自宅でのセルフケアや座り方・動作のアドバイスもお伝えしています。施術の効果を日常生活の中で持続させることが根本改善には欠かせないからです。
「どこへ行けばいいかわからない」「他の院で改善しなかった」という方も、ぜひ一度ご相談ください。当院の骨盤矯正はバキバキと音を立てるような施術ではなく、体への負担が少ないソフトな手技で行います。小さなお子さまから年配の方まで安心して受けていただける施術内容です。
私自身、子どもの頃から体の不調を繰り返し、体を動かしたくても動かせない経験をしてきました。そのたびに鍼灸師だった父が「なぜ痛いのか、どうすればよくなるのか」を丁寧に説明してくれたことが、今の私の治療の原点になっています。
骨盤の後傾ひとつとっても、その背景には生活習慣・筋肉のバランス・姿勢のクセなど、さまざまな要因が絡み合っています。「たかが姿勢の問題」と思って放置していると、腰痛・肩こり・体型の乱れがじわじわと進んでしまうこともあります。早めに向き合うことが、体にとって一番の近道です。一人で悩まずに、気になったことはいつでも気軽に相談してもらえたら嬉しいです。あなたが自分の体と本気で向き合おうとしているなら、私は全力でお応えします。

