
院長:星野お気軽にご相談ください!
子育ての合間にふと気づいたら、足の付け根がずっと痛い。そんな経験はありませんか?最初は「疲れているだけかな」と思って様子を見ていたのに、何週間たっても、何ヶ月たっても痛みがなくならない——そんなお悩みを持つ方が、実はとても多いんです。


この記事では、足の付け根の痛みがなぜ続くのか、特に産後のお体との関係について、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。産後の骨盤トラブルは、足の付け根の痛みと深く結びついていることが多く、「痛みの場所の問題」だけでなく、体全体のバランスが崩れているサインであることが少なくありません。


幼い頃から様々なスポーツを経験し、自分自身も故障や体の不調を繰り返してきた私にとって、「痛いのに原因がわからない」という辛さは本当によくわかります。国家資格を取得してから今日まで多くの方の体と向き合ってきましたが、足の付け根の痛みを訴える方の中に、産後の骨盤の問題が根本にあったケースが非常に多いと感じています。ひとりで抱え込まず、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください
足の付け根の痛みといっても、その感じ方は人それぞれです。「歩き始めの一歩がズキンとする」「起き上がる瞬間に鈍い痛みが走る」「長時間立っていると股関節のあたりが重だるくなる」など、痛みのパターンはさまざまです。共通しているのは、一時的な痛みではなく、数週間〜数ヶ月単位で続いているという点です。
この状態を「慢性的な股関節・鼠径部周辺の痛み」と呼びますが、問題はその原因がひとつではないこと。体の使い方の癖、筋肉のアンバランス、骨盤の歪み、そして産後の体の変化など、複数の要因が絡み合っていることがほとんどなんです。
痛みが一時的なものでなく長引く場合、体のどこかで慢性的な負担が繰り返されていることを意味します。筋肉や関節が正しい位置に戻りきれないまま日常動作を続けると、同じ部位に何度も負荷がかかり、炎症がくすぶり続けます。
特に産後は、ホルモンの影響で骨盤周辺の靭帯が緩んだ状態が続きやすく、骨盤が不安定なまま抱っこや授乳、家事を繰り返すことで、足の付け根への負担が蓄積されやすい時期です。「自然に治るかも」と待っていると、痛みが慢性化してしまうケースも少なくありません。
足の付け根が痛み続ける場合、考えられる原因はいくつかあります。よく見られるものを整理してみました。
股関節の軟骨がすり減ることで、骨同士が摩擦を起こして炎症が生じます。特に起床時や動き始めに鈍い痛みを感じることが多く、症状が進むと歩行自体が辛くなることもあります。40代以降の女性に多く見られますが、産後の体型変化や体重増加がきっかけになることもあります。
腸腰筋は骨盤から太ももにかけて走る深層の筋肉で、股関節を前に引っ張る役割を担います。長時間の座位、育児による前かがみ姿勢、出産時の負荷などで過緊張を起こすと、足の付け根の前側にじわじわとした痛みが続くことがあります。デスクワークの多い方にも多いパターンです。
股関節周辺の複数の組織に炎症が起き、鼠径部(足の付け根の前側)に持続的な痛みが出る状態です。もともとはサッカーなどスポーツ選手に多い症状ですが、産後の不安定な骨盤で無理な動作を繰り返すことでも発症します。
骨盤の後ろ側にある仙腸関節が産後の靭帯弛緩によってズレた位置で固まると、体の重心や股関節のかかる力のバランスが崩れます。結果的に足の付け根や鼠径部に慢性的な痛みが出ることがあり、産後の方に特に多く見られるパターンのひとつです。
産後のお体は、妊娠・出産という大仕事を経て大きく変化しています。なぜ産後の方に足の付け根の痛みが続きやすいのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
妊娠中から産後にかけて「リラキシン」というホルモンが分泌され、骨盤周辺の靭帯を柔らかくします。これは出産のために必要な変化ですが、産後も一定期間この緩みが続きます。靭帯が緩んだ状態では骨盤の安定性が低下し、股関節への負荷が集中しやすくなるため、足の付け根の痛みが起きやすくなります。
産後の骨盤は開いたり傾いたりした状態になりやすく、適切にケアをしないと歪んだ位置のまま定着してしまうことがあります。骨盤が前に傾きすぎていると腸腰筋が慢性的に引っ張られ、骨盤が左右非対称になっていると片側の股関節に過剰な負担がかかります。
赤ちゃんの抱っこ・授乳・おむつ替えといった動作は、体への負担が意外と大きいものです。特に片側での抱っこや、前かがみでの動作が習慣化すると、骨盤と股関節のバランスがどんどん崩れていきます。お子さんが成長するほど体重が増えて負荷も大きくなるため、放置していると症状が悪化するケースも見られます。
出産によって骨盤底筋群(骨盤の底を支える筋肉)が弱くなると、体全体の安定性が下がります。体は安定を保つために腰や股関節まわりの筋肉を必要以上に緊張させるため、結果として足の付け根に慢性的な痛みが出やすくなります。
産後に足の付け根の痛みを感じている方で、以下に当てはまるものがある場合は、早めのケアが重要です。
これらは「様子を見れば治る」ではなく、体が助けを求めているサインです。産後の骨盤トラブルに関する調査では、適切なケアを受けない場合、産後3ヶ月経過しても約55%の女性が骨盤帯の痛みを抱えているというデータもあります。時間が経てば経つほど症状が慢性化しやすくなるため、早めに対処することがとても大切です。
足の付け根の痛みに対して、ご自身でできることもいくつかあります。ただし、「やり方次第では悪化する」こともあるため、正しい知識を持って取り組むことが大切です。
片膝を床についた姿勢(ランジ)で、前に出した脚に体重をそっと乗せていきます。後ろ側の股関節前面が伸びる感覚があればOKです。痛みが出る範囲では絶対に行わず、心地よく伸びる範囲で10〜20秒キープするところから始めましょう。
床に座って両足の裏をくっつけ、両膝をゆっくりと外側に開いていきます。背中が丸まらないように意識しながら、股関節の内側がじんわり伸びる感覚を確認します。骨盤底筋にも優しくアプローチできるストレッチです。
慢性的な股関節・鼠径部の痛みには、温めることで血行を改善し、筋肉の緊張をほぐす効果が期待できます。入浴時に湯船にゆっくりつかることが、最も効果的で手軽なケア方法です。ただし、急性の炎症が強い場合は温めると逆効果になることもあるため注意が必要です。
ただし、これらのセルフケアはあくまで補助的なものです。骨盤の歪みや仙腸関節の問題、筋肉の深層部のアンバランスは、ストレッチだけで解決することは難しいケースが多いです。特に産後の体は個人差が大きく、正確な原因を特定せずに同じ対処法を続けていても改善につながりにくいことがあります。
当院では、足の付け根の痛みや産後の骨盤トラブルに対して、原因の特定を最優先に考えています。痛みの出ている部分だけを見るのではなく、全身の姿勢バランス・筋肉の緊張状態・関節の可動域・日常の動作パターンをトータルで評価することで、痛みが続いている本当の理由を探ります。
同じ「足の付け根が痛い」という症状でも、原因は一人ひとり違います。骨盤の前傾が強い方、左右の仙腸関節の動きに差がある方、骨盤底筋の機能低下が主な原因の方——それぞれ最適なアプローチが異なります。原因を見誤ったまま施術を続けても症状が繰り返されるだけで、根本から改善することができません。
当院では、姿勢分析・関節可動域検査・神経検査など4種類の独自検査を用いて、丁寧に原因を絞り込んでいきます。そして検査から施術まで、国家資格を持つ院長が一貫して担当します。スタッフによって対応や説明が変わることなく、毎回同じ目でお体の変化を追い続けることができるのが当院の強みです。
産後のお母さんにとって「子どもを連れて行けるかどうか」は受診するかどうかの大きな判断材料ですよね。当院にはキッズスペースを完備しており、女性スタッフも在籍しています。これまでご来院いただいた多くのお母さんから「子どもを連れて来られるなら、もっと早く来ればよかった」という声をいただいています。施術中も安心してお任せください。
一般的には産後6週間の産褥期が終わってから骨盤ケアを開始するのが安全とされています。ただし、痛みが強い場合は産褥期でも状態に合わせたアプローチが可能です。「まだ早いかな」と思わず、気になる時点でご相談いただくことをお勧めします。
整形外科ではレントゲンやMRIなどの画像検査で骨や軟骨の状態を確認しますが、筋肉の緊張・筋膜の癒着・骨盤の動きのアンバランスなどは画像に映りにくいことがあります。「異常なし」と言われても痛みが続く場合、機能的な問題が原因であることが多く、こうした点を丁寧に評価・施術することで改善につながるケースが多くあります。
残念ながら、適切なケアなしに自然に完全回復することはあまり期待できません。時間が経つほど不良姿勢や動作パターンが癖になり、筋肉のアンバランスが固定されてしまいます。早めに対処することで、改善までの期間も短くなることが多いです。
幼い頃から自分自身も何度か体の不調や故障を経験してきた私は、「痛みを放置するとその先に何が待っているか」を肌身で知っています。やりたいことができなくなる、楽しみが減っていく、体に気を使いすぎて精神的に疲れていく——そんな経験をするくらいなら、早めに原因を知って対処してほしいと心から思います。
足の付け根の痛みが続いているとき、それはただの疲れではなく、体が発しているメッセージです。特に産後のお体は、正しいケアさえ行えば回復力が高い時期でもあります。一人で悩まず、いつでもお気軽にご相談ください。一緒に、あなたの体が本来持っている力を取り戻していきましょう。

