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【産後の骨盤トラブル】骨盤機能不全と疼痛症候群の改善
産後の骨盤周辺痛と機能的不調で来院された(30代/女性/保育士)の改善事例をご紹介します。

主訴(来院時の症状)
患者様は第二子出産後8ヶ月経過時点で、骨盤周囲の持続性疼痛と機能的制限により日常生活に深刻な支障をきたしていた。
特に育児動作での腰痛増悪、歩行時の骨盤不安定感、さらに腹圧上昇時の尿失禁症状により、育児と職業の両立が困難な状態。根本的な骨盤機能の回復を強く希望されて来院。
来院に至るまでの経緯
第一子出産後から軽度の腰痛と恥骨部不快感が出現していたが、第二子出産を契機に症状が著明に増悪。骨盤周囲の疼痛が慢性化し、抱っこや授乳などの育児動作で疼痛が増強するようになった。
保育士として職場復帰後は、長時間の立位保持や児童の介助動作により症状がさらに悪化。疲労の蓄積により育児への集中力も低下している。
産婦人科での骨盤ベルト処方や整形外科でのレントゲン検査、複数の整骨院での施術を受けるも改善に至らず。家事や育児での動作制限や、育休明けの仕事復帰への不安から、専門的治療を求めて来院された。
検査と所見
初回検査結果は以下の通り
- 骨盤前傾角度:正常値より15度増加(前傾位固定)
- 仙腸関節可動性:左側で著明な制限、右側で過可動
- 腰部脊柱起立筋・腸腰筋群の過緊張状態
- 骨盤底筋群の筋力低下
- 腹直筋離開:臍上部で指2本分の間隙
- 股関節外旋制限
総合的に判断し、妊娠・出産による骨盤の構造的不安定性と、育児動作の反復により形成された筋膜性疼痛症候群が主病態と分析。骨盤底筋群の機能不全により尿失禁症状が発現し、代償性に腰背部筋群の過活動が生じていると判断した。
施術内容と経過
最初は骨盤の安定性向上と骨盤底筋機能の再教育に重点を置いた。

骨盤機能の統合的回復を目標として、仙腸関節の可動性正常化から施術開始。関節モビライゼーション技法により左側仙腸関節の可動性を改善し、右側の過可動性に対しては安定化訓練を併用する。
筋骨格系への介入では、過緊張状態の腰部脊柱起立筋・腸腰筋に対する筋膜リリース療法を実施し、骨盤前傾位の改善を図る。同時に機能低下した骨盤底筋群に対して段階的筋力強化訓練を導入し、尿失禁症状の改善を促進する。
育児動作の生体力学的指導も重要な治療要素として位置づけ、セルフケア指導を併せて行い、症状の再発予防にも重点を置いている。
院長からのコメント

ご相談ありがとうございます!
産後の骨盤トラブルは本当に辛いものですよね。育児と仕事の両立で忙しい中、体の不調は本当に大変だったと思います。骨盤の構造的問題と筋肉の機能低下を同時に改善することで、痛みと尿漏れの両方が改善されて本当に良かったです。
産後の骨盤は時間をかけて正しく回復させることが重要です。お子さんとの時間を心から楽しみ、お仕事も再開できるよう、継続的にサポートさせていただきますね。何か気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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