
院長:星野お気軽にご相談ください!
深呼吸のたびに背中がズキッとしたり、肋骨のあたりが痛くて寝返りもできない。そんな経験、ありませんか。「大きな病気じゃないか」と不安になって調べてみたものの、情報が多すぎてどれが自分のことかよく分からない、という方も多いのではないでしょうか。


この記事では、背中の痛みの中でも特に「肋骨まわりが痛む」症状に焦点を当てて、その原因と対処法、そして整骨院・鍼灸院でできることをお伝えします。
自分の体のことをちゃんと知るのが、一番の近道だと私は思っています。ぜひ最後まで読んでみてください。


幼少期から様々な競技をやってきた私自身、肋骨まわりの痛みや呼吸するたびに走る鋭い痛みを何度も経験してきました。あの「何かヤバいんじゃないか」という不安感は今でもよく覚えています。だからこそ、この痛みで悩んでいる方の気持ちがよく分かります
「背中が痛い」と一言で言っても、肩甲骨のあたりなのか、脇腹に近いのか、肋骨に沿って痛むのかによって、原因は大きく変わってきます。肋骨まわりの背中の痛みには、いくつかの特徴的な感じ方があります。息を吸ったときに胸の後ろが響く、体をひねると肋骨に沿って鋭い痛みが走る、じっとしていても鈍くジワジワと痛む、といった状態です。これらは同じ「背中の痛み」でも、関わっている組織や原因が異なります。まずは「どこが、どんなふうに痛むのか」をきちんと整理することが大切です。
呼吸のたびに痛みが走る場合、肋骨と背骨をつなぐ関節(肋椎関節)や、肋骨の間を走る神経が刺激されている可能性があります。深呼吸をすると胸郭全体が大きく動くため、その動きに連動して痛みが出やすくなります。咳やくしゃみでズキッとするのもこのタイプに多い特徴です。
振り返ったり、物を取ろうとしたりするときに肋骨のラインに沿って痛みが出る場合は、肋間の筋肉や肋椎関節の問題が関係していることが多いです。スポーツや重いものを持つ作業の後に感じやすく、筋肉の疲労や関節のズレが積み重なって痛みとして表れているケースがほとんどです。
動いていないのに背中がじわじわ痛む、夜寝ているときに不快で目が覚める、という方は少し注意が必要です。筋肉や関節の問題でもこのような症状は出ますが、内臓や神経が関わっている場合もあります。このタイプは自己判断が難しいので、早めに専門家に診てもらうことをおすすめします。
長年、多くの方の背中の痛みと向き合ってきた経験から言えることは、原因はひとつだけということはほとんどなく、いくつかの要因が重なり合って症状が出ているということです。「これが原因です」と一言で断言できるケースは、実はそれほど多くありません。よくある原因をまとめると、以下のようなものが挙げられます。
特に「デスクワーク中心の生活を送っている」「育児や家事で前かがみの姿勢が多い」という方は、気づかないうちに胸椎と肋骨まわりの動きが悪くなっていることが珍しくありません。
「肋間神経痛」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。肋骨に沿って走る肋間神経が何らかの刺激を受けることで、ビリビリとした鋭い痛みや圧迫感が出る状態です。原因が明確な場合と、検査をしても原因が特定できない場合があります。帯状疱疹(ヘルペスウイルス)が原因となることもあるため、皮膚に発疹が出ていないか確認することも重要です。
「肋間神経痛と言われたが、ずっと良くならない」という方が当院にも来られます。その場合、根っこにある姿勢の問題や関節の動きの制限が放置されているケースが多く、そこから丁寧にアプローチすることで改善に向かうことができます。
背中の右側が痛む場合は肝臓・胆嚢、左側が痛む場合は膵臓や脾臓といった内臓の関連痛である可能性も頭に入れておく必要があります。ただし、内臓由来の痛みには特徴があります。体の動きや姿勢に関係なく痛む、食後に症状が変化する、吐き気・発熱・黄疸などを伴うといった場合は、整骨院よりも先に内科や消化器科を受診することが優先されます。「体を動かすと痛みが変わる」タイプは筋骨格系の可能性が高く、整骨院や鍼灸院でも対応できます。
背中と肋骨まわりの痛みを「そのうち治るだろう」と放っておく方が多いのですが、これが慢性化のいちばんの落とし穴です。痛みを避けようとすることで、無意識に姿勢が変わっていきます。
たとえば、右の肋骨が痛いから自然と左に体重をかけるようになる。すると骨盤が傾き、腰や首にも負担がかかり始める。気づけば「背中だけでなく腰も肩もこっている」という状態に発展するわけです。痛みをかばう姿勢が全身のゆがみを生み出し、新たな痛みの連鎖を引き起こします。
また、痛みによって睡眠の質が下がると、疲労が抜けにくくなります。筋肉の回復が追いつかず、痛みがさらに取れにくくなるという悪循環に入ってしまうのです。早めに対処することが、結果的に一番の近道だといつも患者さんにお伝えしています。
整骨院に来る前に、まずは自分でできることを試したい、という方も多いと思います。いくつか取り組みやすいセルフケアをご紹介します。ただし、痛みが強い場合や2週間以上続く場合は自己判断せず、専門家に相談することを強くすすめます。
椅子に座った状態で、背もたれに胸椎(背中の真ん中あたり)を当てて軽くのけぞるように伸ばすストレッチが効果的です。無理に反り過ぎず、気持ち良い程度の角度でゆっくり10秒キープを3セット行ってみてください。肋骨まわりの硬直が少しずつほぐれていくのを感じる方が多いです。
意識的にゆっくりと深呼吸をすることで、肋骨まわりの筋肉を動かすことができます。特に鼻から吸って口からゆっくり吐く腹式呼吸は、肋間筋や横隔膜周辺の筋緊張を緩める効果があります。デスクワークの合間に1〜2分取り入れるだけでも、蓄積する緊張の予防になります。
急に動いたり、ぶつけたりした後の急性期(受傷直後〜48時間)は冷やすことが基本です。慢性的な鈍痛が続いている場合は、温める方が血行を促進して筋肉の緊張を緩める効果があります。湿布は炎症を抑える効果はありますが、根本原因である姿勢や関節の問題には作用しないため、あくまで一時的な対処として活用してください。
セルフケアで改善しない場合や、痛みが繰り返す場合は、専門家によるアプローチが必要です。当院では、「背中と肋骨まわりが痛む」という訴えに対して、いきなり施術を始めることは絶対にしません。まず全身の姿勢分析と詳細な検査を行い、なぜ今その場所が痛むのかを明確にした上で、一人ひとりに合ったアプローチを選択します。
肋骨と背骨が接する関節(肋椎関節)の動きが制限されている場合、その関節の可動性を取り戻すモビライゼーションを行います。バキバキと強い力をかけるものではなく、ごく小さな動きの中で関節の動きを引き出していく、体への負担が少ない施術です。
肋間筋や脊柱起立筋の深部に慢性的な緊張がある場合、鍼によるアプローチが非常に有効です。手では届きにくい深層の筋肉に直接アクセスできるため、整体だけでは緩みにくかった緊張が解放されることがあります。鍼が苦手な方には強制しませんので、まず相談していただければと思います。
背中や肋骨まわりの痛みは、局所だけを治療しても再発することが多いです。当院では背中だけでなく骨盤の傾きや脚のバランスなど、全身の重心ラインから痛みの根本を探ります。施術後には自宅でできるセルフケアの指導も行い、治療と日常ケアの両輪で改善を目指します。
どの段階で相談するか迷っている方のために、受診の目安をまとめます。次のような状態に当てはまる方は、自己判断せずに早めに専門家を頼ってください。
特に「動きを制限することが増えてきた」という方は注意が必要です。痛みをかばう生活が長引くほど、筋力低下と姿勢の悪化が進み、改善にかかる時間も長くなってしまいます。
幼少期から複数のスポーツを掛け持ちするほど体を動かすのが好きだった私ですが、体調を崩して3年連続で入院、ドクターストップを受けた経験があります。やりたいことを体の不調で諦めなければならない辛さは、身をもって知っています。
だからこそ、「痛みがあってもどこに行けばいいか分からない」「大げさかもしれないから病院は気が引ける」という方の気持ちが、私にはよく理解できます。父が鍼灸師で、体に何かあるたびに「これはこういう理由で痛いんや」と丁寧に説明してくれたおかげで、私は不安なく体の変化と向き合えていました。その経験が今の施術スタイルの根っこにあります。
原因が分かれば、怖くない。正しい知識があれば、再発しても対処できる。そのためにも、まず一人で悩まないでほしいのです。背中や肋骨まわりの痛みで困っていることがあれば、どんな些細なことでも気軽に声をかけてください。全力でお応えします。

