
院長:星野お気軽にご相談ください!
仕事終わりや夜、ふと気づくと肩の後ろ側がじんわり重くなっている。そんな経験、最近増えていませんか?


「痛いというほどでもないけど、なんか張ってる」というあの感覚。実はそれ、ちゃんとしたサインなんです。
今回は、肩こりの中でも特に「肩の後ろ側が張る」という症状に絞って、その原因とセルフケアの方法をお伝えしていきます。


幼い頃から様々なスポーツで体を酷使してきた私も、肩まわりの違和感には何度も悩まされてきました。そのたびに父である鍼灸師に診てもらい、「なぜ張るのか」を体で覚えてきた経験があります。難しい話ではなく、身近な話として読んでもらえたら嬉しいです
「肩の後ろが張る」という感覚は、肩甲骨まわりの筋肉が疲弊しているサインです。この部分には主に僧帽筋(そうぼうきん)・菱形筋(りょうけいきん)・肩甲挙筋(けんこうきょきん)といった筋肉が密集しています。
これらの筋肉は、頭や腕を支えるために常に働いています。座って画面を見ているだけでも、実はこれらの筋肉はずっと緊張しっぱなしなんです。
「大して動いてないのになぜ?」と思うかもしれませんが、動かさないからこそ血流が滞り、疲労物質が溜まって張りとして感じるようになります。じっとしていることが、むしろ筋肉への負担になっているんですね。
僧帽筋は首の後ろから肩・背中の上部にかけて広がる大きな筋肉です。首を支えたり、肩甲骨を動かしたりと働く範囲がとても広いのが特徴です。
肩の後ろ側の張りの多くは、この僧帽筋の中部〜下部の緊張が原因となっていることがほとんどです。前かがみの姿勢が続くと、この筋肉が引き伸ばされた状態のまま固まってしまいます。
菱形筋は背骨と肩甲骨をつなぐ小さな筋肉で、肩甲骨を正しい位置に保つために重要な役割を担っています。猫背や巻き肩になると、この菱形筋が常に引っ張られた状態になり、慢性的な張りや鈍い痛みとして現れます。
「肩甲骨の内側がズーンと重い」という感覚を持つ方は、菱形筋が疲れているサインである可能性が高いです。
朝は大丈夫なのに、夕方になると肩の後ろ側がだんだん重くなってくる、という方はとても多いです。これには、筋肉の疲労が時間とともに蓄積されるという仕組みが関係しています。
日中の座り仕事やパソコン作業では、同じ筋肉を同じ角度でずっと使い続けることになります。運動で使う筋肉疲労と違い、じわじわと積み上がっていくため、自分では気づきにくいのが厄介なところです。
また、夜になると副交感神経が優位になり、体が緊張をほどこうとしますが、そのときに逆に筋肉のコリやだるさを強く感じやすくなります。「昼間は気にならなかったのに、夜横になったら急に肩が重い」という方は、このパターンが多いです。
横になっているときに肩の後ろ側が張って眠れない、という場合は要注意です。日中の疲労だけでなく、寝姿勢や枕の高さが肩まわりの筋肉に余計な負担をかけている可能性があります。
特に横向き寝が多い方は、上になった腕の重さが肩甲骨まわりにかかり続けることで、朝に張りを感じやすくなります。寝具や寝姿勢の見直しも、ひとつの改善のきっかけになります。
症状の原因はひとつではなく、いくつかの要因が重なって起きていることがほとんどです。当院での施術経験と検査データをもとに、特に多く見られる原因を以下にまとめました。
デスクワークやスマートフォンの操作で、頭が前に出た姿勢が続くと、首から肩・背中上部の筋肉が引き伸ばされたまま固まっていきます。頭の重さは約4〜6kgあるといわれており、少し前傾するだけで首や肩への負荷は何倍にも増えます。
これを毎日何時間も続けていれば、肩の後ろ側が張るのは自然なことです。「正しい姿勢で座っているつもりなのに」という方でも、モニターの高さやキーボードの位置が合っていないだけで姿勢が崩れていることはよくあります。
肩が前に丸まった「巻き肩」の状態では、肩甲骨が外側に開いたまま固定されてしまいます。その結果、肩甲骨を引き寄せる菱形筋や僧帽筋がずっと伸張負荷を受け続け、張りや鈍痛の原因になります。
壁に背中をつけて立ったとき、腕が前に出て手の甲が体に向いていたら、巻き肩の可能性があります。心当たりはありますか?
目の疲れが肩の後ろ側の張りにつながる、というのは少し意外に思われるかもしれません。しかし、目の周りの筋肉が疲弊すると、後頭部から首・肩へと緊張が連鎖していきます。
パソコン作業が多い方は、眼精疲労が肩の後ろ側の張りを悪化させている可能性があるため、目の休憩も意識的に取り入れてみてください。
精神的なストレスがかかると、体は無意識に肩をすくめる姿勢をとります。これが慢性化すると、肩まわりの筋肉が常に緊張した状態になり、後ろ側の張りや重だるさとして現れます。
「仕事のことを考えると肩が重くなる気がする」という感覚は、まさにこのメカニズムです。体と心は切り離せないものですね。
「たかが肩こり」と思って放置してしまう方も多いですが、肩の後ろ側の張りが慢性化すると、さまざまなトラブルに発展することがあります。代表的なものを確認しておきましょう。
| 放置した場合のリスク | 主な症状 |
|---|---|
| 頚椎への負担蓄積 | 首の痛み・頭痛・手のしびれ |
| 四十肩・五十肩への移行 | 腕が上がりにくい・夜間痛 |
| 自律神経の乱れ | めまい・耳鳴り・睡眠の質低下 |
| 慢性疲労・集中力低下 | 仕事の効率が落ちる・イライラ |
特に「腕を後ろに回しにくくなった」「夜中に痛みで目が覚める」という症状が出てきた場合は、四十肩・五十肩の初期症状と重なります。早めに専門家に診てもらうことをおすすめします。
原因がわかれば、日常生活の中でできるケアも見えてきます。完璧にやろうとしなくていいので、まず一つだけ試してみてください。
椅子に座ったまま、両肩を後ろに引くようにして肩甲骨を寄せ、5秒キープしてゆっくり戻す。これを5〜10回繰り返すだけで、肩甲骨まわりの筋肉の血流が改善されます。デスクワークの合間、1時間に1回だけでも続けてみてください。
壁に片手をついて体をゆっくり反対方向へ向け、胸の前面を伸ばします。巻き肩で縮まった胸の筋肉(大胸筋)をほぐすことで、肩甲骨が正しい位置に戻りやすくなり、後ろ側の張りもやわらいできます。
シャワーだけで済ませてしまっていませんか?38〜40度のお湯に10〜15分浸かることで、肩まわりの血流が促進され、筋肉の緊張がほぐれやすくなります。冷えが張りを強くしている方には、特に効果的です。
セルフケアを続けても、なかなか楽にならない方もいます。そういった場合、表面的な筋肉の疲労だけでなく、姿勢のクセや関節の動きの偏り、筋力バランスの崩れなど、より深い原因が隠れていることが多いです。
「ストレッチは毎日やってるのにまた張ってくる」という方は、原因そのものにアプローチできていない可能性があります。湿布や一時的なマッサージで楽になっても、また繰り返してしまうのはそのためです。
当院では、肩まわりだけでなく全身のバランスを確認しながら、姿勢分析・関節可動域検査・神経検査を組み合わせて症状の本当の原因を見つけることを最優先にしています。同じ肩の後ろ側の張りでも、その方によって原因はまったく違います。だからこそ、一人ひとりに合った施術が大切なんです。
正直なところ、私自身も学生時代から肩まわりの不調には何度も悩まされてきました。生後11ヶ月で川崎病を発症し、中学まで毎年大学病院に通いながら、それでもバレーボールやバドミントンに熱中していました。体を酷使する日々の中で、肩の張りや違和感は日常茶飯事でした。
そのたびに、鍼灸師である父が「どの筋肉が疲れているのか」「なぜその姿勢が負担になるのか」を丁寧に説明してくれました。原因がわかると、不安がなくなります。そして、自分でケアできるようになると、体との付き合い方が変わります。
その経験があるから、当院では「痛みをとる」だけでなく、「なぜそうなったか」をお伝えすることを大切にしています。4つの国家資格を取得し、今も和泉市の光明池で施術を続けているのは、その想いがあるからです。
肩の後ろ側が張るという症状は、正しく向き合えば必ず改善できます。一人で抱え込まず、気になることはいつでも相談してください。あなたの体のことを一緒に考えていきましょう。

