赤ちゃん向き癖

赤ちゃんの向き癖とは

向き癖とは、赤ちゃんが寝ているときや抱っこされているときに、頭がいつも同じ方向を向いてしまう状態のことです。首がまだしっかりと座っていない生後数ヶ月の赤ちゃんによく見られる現象で、特に仰向けで寝ている時間が長い場合に起こりやすくなります。

後頭部の同じ面ばかりが下になることで圧力がかかり続け、頭の形が変形してしまうことがあります。一度頭の形がゆがんでしまうと、赤ちゃんはますます寝やすい方向ばかりを向いて寝たがるようになり、向き癖が定着してしまいます。

放置した場合のリスク

向き癖を放置すると、頭の形の変形が固定化し、成長しても自然に改善されなくなる可能性があります。頭蓋骨がやわらかい時期は生後1歳半頃までで、その時期を過ぎてしまうと改善が困難になります。

重度の場合、目や耳の位置のずれ、顔面の非対称、歯並びの悪化、顎関節症のリスクが高まります。さらに深刻なケースでは、運動発達や神経発達の遅れが報告されており、将来的に学習面や社会生活に影響を与える可能性もあります。

具体的には、寝返りが片側にしか打てない、ズリバイやハイハイで左右非対称な動きになる、体幹のバランスが崩れ姿勢保持が不安定になるといった発達の遅れが見られることもあります。また、常に同じ側に体重がかかることで股関節や骨盤の柔軟性に左右差が出て、将来的な歩行時の姿勢やスポーツ時のバランス感覚などにも影響を及ぼす可能性があります。

赤ちゃんの向き癖の原因

赤ちゃんの向き癖の原因には次のようなものがあります。

• 筋性斜頸
• 出産時の圧迫
• 筋肉の緊張や首の可動域の制限
• 仰向け寝による頭部への持続的な圧力
• 子宮内での姿勢
• 環境要因
• 抱っこの仕方

赤ちゃんの向き癖に関するお悩みは、このような複数の原因が複雑に絡み合って生じる症状です。

当院では、向き癖についてご相談にいらっしゃる赤ちゃんを多く診させていただいておりますが、頭部自体に問題がないケースも少なくありません。

そのため、原因を正確に見極めるための丁寧な問診や検査を大切にしています。

他の医療機関で思うような結果が得られなかった場合でも、改善の可能性は十分にあります。赤ちゃんの向き癖についてお悩みの際は、豊富な施術経験を持つ当院へぜひご相談ください。

病院での治療法

赤ちゃんの向き癖の場合、病院では以下の治療法が一般的です。

各対処法のデメリット

ドーナツ枕や向き癖防止クッションの使用

窒息のリスクがあるため使用には注意が必要で、寝返りをし始めた赤ちゃんには使用できません。 また、効果には個人差があり、向き癖が強い場合は枕を嫌がったり、枕から頭がずれてしまったりして十分な効果が得られないことがあります

体位変換指導

頻繁に赤ちゃんの姿勢を変える必要があり、特に夜間の睡眠中は実施が難しいという課題があります。 また、向き癖が強い赤ちゃんは無理やり姿勢を変えようとすると嫌がって泣いてしまい、親子ともにストレスになることがあります。 継続的な努力が必要で、効果が現れるまでに時間がかかります。

経過観察

積極的な治療を行わないため、変形が自然に改善しない場合、そのまま固まってしまうリスクがあります。特に中等度から重度の変形では、約7割が改善しないというデータもあり、対処のタイミングを逃してしまう可能性があります。

赤ちゃんの向き癖を改善するために

赤ちゃんの向き癖を改善するためには、まずは原因を見つけることが何より重要です。原因を正しく見極めることができなければ、一時的な改善は見られても、再び同じ状態に戻ってしまう可能性があります。

当院では問診や検査を通じて赤ちゃんの向き癖に関するお悩みの要因を特定していきます。赤ちゃん一人ひとりの向き癖に関するお悩みの要因を多角的に分析し、根拠に基づいた施術を提供しています。

これまで様々な方法を試しても思うような変化が得られなかった方、改善してもまた元に戻ってしまうとお感じの方は、ぜひ一度当院の施術をお試しください。

当院の特徴

国家資格を持つ院長が、問診・検査から施術まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

当院では、体の変化や症状の波を見逃さないように、検査から施術まで院長が一貫して行うようにしています。変化を見逃さない一貫性が治療効果を高めます。

どこへ行けば良いか分からないといった方、これまで色々な治療で効果が期待できなかった方もお気軽にご相談ください。

赤ちゃんの向き癖のQ＆A

赤ちゃんの向き癖は自然に治りますか？

軽度の向き癖であれば定頚する生後3ヶ月から6ヶ月頃に自然に改善することもありますが、中等度以上の変形を伴う場合は自然に大きく改善されることはありません。頭蓋骨が硬くなる1歳半から2歳頃までに対処しなければ、その後の改善は困難になります。早めの対応が重要です。

向き癖はいつまでに改善すべきですか？

頭蓋骨がやわらかい生後6ヶ月までが最も改善しやすい時期です。特に生後2ヶ月から3ヶ月の早期に対処を始めることで、より短期間で効果が期待できます。1歳半から2歳頃には頭蓋骨の隙間が閉じてしまうため、それまでに改善することが望ましいとされています。

向き癖と斜頭症の違いは何ですか？

向き癖は頭がいつも同じ方向を向いてしまう状態そのものを指し、斜頭症は向き癖などが原因で後頭部が斜めに左右非対称にゆがんだ状態を指します。向き癖が長く続くと斜頭症を引き起こす原因となるため、向き癖は斜頭症の前段階や原因と考えることができます。

向き癖を放置すると顔の形にも影響しますか？

放置すると頭のゆがみがひどくなり、それに伴って顔の形にも影響が出る可能性があります。具体的には目や耳の位置が左右非対称になったり、片側の頬が出っ張ったり、口角の高さに差が出たりすることがあります。また、顎の非対称な成長により噛み合わせ不良や歯列不正につながることもあります。

赤ちゃんの向き癖で悩まされていた皆さまも、当院での施術を受けて、このような変化がありました。

赤ちゃんの頭や首はまだ柔らかいため、その特性に合わせた優しい施術で、向き癖に関するお悩みが良い方向へ向かうお子様を多く見てきました。

月齢が進むにつれて赤ちゃんの体の癖も少しずつ固定されていきますので、気になり始めたら早めにご相談いただくことをおすすめしています。生後6か月を過ぎると、より時間がかかる場合もあります。

どうぞお一人で悩まず、まずはお気軽にお話をお聞かせください。お子様お一人おひとりに寄り添いながら、丁寧に施術させていただきます。