
院長:星野お気軽にご相談ください!
赤ちゃんとの新しい生活が始まって、幸せいっぱいのはずなのに、ふとした瞬間に感じる骨盤周りの違和感に不安を覚えていませんか。立ち上がるときにズキンとくる痛み、歩くときのグラグラする感じ、寝返りを打つだけで恥骨のあたりがピリッとする…こうした症状に悩まされながら、「出産したんだから仕方ない」と我慢してしまっている方も多いのではないでしょうか。


実は産後の骨盤トラブルを抱えている方は、想像以上に多くいらっしゃいます。産後3ヶ月経っても約半数以上の方が骨盤まわりに何らかの不調を感じているというデータもあるんです。


僕自身も幼少期からスポーツで体を酷使してきた経験があり、痛みや違和感を我慢してしまう気持ちはよく分かります。でも早めに対処することで、その後の回復スピードが全く変わってくるんですよ
産後のママさんたちから最もよく聞かれるのが、骨盤周辺の「なんとも言えない違和感」です。痛みというほどではないけれど、どこか不安定で心地悪い感覚。この違和感、実は体からの大切なサインなんですね。
たとえば朝起きて立ち上がろうとした瞬間、骨盤がガクッとずれるような感覚がする方がいます。赤ちゃんを抱っこして歩いているときに、片方の股関節だけ外れそうな不安を覚える方もいらっしゃいます。階段を降りるときに骨盤がグラグラして怖いという声もよく耳にします。
ベッドから起き上がるときの恥骨部の痛み、椅子に座った後に立ち上がるときのズキンとした感覚、お風呂上がりに体を拭こうとしゃがんだときの違和感など、日常生活のあらゆる場面で不快な症状が現れるのが特徴です。
この違和感の正体、実は骨盤の「不安定性」にあります。妊娠中は赤ちゃんが産道を通りやすくするために、リラキシンというホルモンの影響で骨盤周りの靭帯が緩みます。出産後もこの緩みがすぐには戻らず、骨盤を支える筋肉も弱っている状態なんです。
本来なら骨盤はしっかりと安定していて、立ったり歩いたりする動作で体重を支えてくれます。ところが靭帯が緩んで筋肉も弱っていると、骨盤が本来の位置で固定されず、動作のたびに少しずつずれてしまうんですね。このずれが違和感や不安定感として感じられるわけです。
産後の骨盤に起こる違和感には、いくつかの明確な原因があります。これらの原因を理解することが、適切な対処への第一歩になります。
妊娠すると体内でリラキシンというホルモンが分泌され、骨盤周りの靭帯を柔らかくします。これは出産時に赤ちゃんが通りやすくするための自然な変化なんですが、問題はこの靭帯の緩みが産後もしばらく続くことです。個人差はありますが、産後6ヶ月程度まで影響が残る方もいらっしゃいます。
靭帯が緩んだ状態では骨盤を構成する骨同士の連結が不安定になり、日常動作での負荷に耐えられなくなってしまいます。特に仙腸関節という骨盤の後ろ側にある関節が不安定になると、歩行時のグラグラ感や腰痛につながるんです。
出産という大仕事を終えた骨盤は、想像以上のダメージを受けています。赤ちゃんが産道を通る際、骨盤は最大限に開きますが、この開き方が左右均等ではないケースも多いんですね。
特に難産だった場合や吸引分娩、鉗子分娩などの処置が必要だった場合は、骨盤への負担がより大きくなります。また帝王切開の場合も、手術による筋肉へのダメージや術後の姿勢変化により、骨盤周りに問題が生じることがあります。
出産後すぐに始まる育児は、ダメージを受けた骨盤にとってかなりの負担になります。授乳で前かがみの姿勢を長時間続けたり、赤ちゃんを抱っこしながら立ったり座ったりを繰り返したり、夜中の授乳で睡眠不足になったりと、骨盤が回復する暇がないんですね。
特に抱っこは片側だけで行うクセがつきやすく、これが骨盤の歪みをさらに悪化させる原因になります。おむつ替えで中腰になったり、沐浴で前かがみの姿勢を取ったりする動作も、不安定な骨盤には大きな負担です。
多くのママさんが気にされるのが「この違和感はいつまで続くのか」という点です。よく「産後2ヶ月くらいで骨盤は自然に戻る」と言われますが、実際には適切なケアをしないと症状が慢性化する可能性が高いんです。
研究データによると、適切な治療を受けなかった場合、約20%の方が産後の骨盤痛を慢性的な症状として抱え続けることが分かっています。つまり5人に1人は、何年も骨盤周りの不調に悩まされる可能性があるということです。
骨盤の違和感を我慢し続けると、体は無意識にその痛みをかばおうとします。その結果、腰痛、股関節痛、膝の痛み、肩こり、頭痛など、全身にさまざまな症状が広がっていくんですね。
また骨盤底筋という、骨盤の底で内臓を支えている筋肉群の機能が低下すると、尿漏れや頻尿といったデリケートな悩みも出てきます。産後の尿漏れは「出産したから仕方ない」と諦めている方も多いですが、実は骨盤の不安定性と深く関係しているんです。
さらに見た目の変化も無視できません。骨盤が歪んだ状態が続くと、産前に履けていたジーンズやスカートが入らなくなったり、お腹周りのシルエットが変わってしまったりします。これは単なる体重増加ではなく、骨盤の位置異常が原因のことも多いんですよ。
専門的な治療を受けることが理想ですが、日常生活でできるセルフケアも症状改善には大切です。ただし無理は禁物で、痛みが強い場合は必ず専門家に相談してくださいね。
授乳中はどうしても前かがみになりがちですが、背中を丸めた姿勢は骨盤への負担を増やしてしまいます。授乳クッションを使って赤ちゃんの位置を高くしたり、背もたれにしっかり寄りかかったりして、できるだけ背筋を伸ばした姿勢を心がけましょう。
立ち上がるときも要注意です。勢いよく立つのではなく、一度横向きになってから両手をついて、ゆっくりと立ち上がるようにすると骨盤への負担が減ります。些細なことですが、毎日何度も繰り返す動作だからこそ、積み重ねが大きな違いを生むんです。
骨盤ベルトは骨盤を外側から支えてくれる便利なアイテムです。ただし長時間使い続けると、骨盤周りの筋肉が「支えられている」ことに頼ってしまい、かえって筋力低下を招く可能性があります。
理想的な使い方は、立ち仕事をするときや外出時など、負担が大きい場面でのみ使用すること。家でゆっくり過ごすときは外して、自分の筋肉で骨盤を支える時間も作るようにしましょう。
骨盤底筋を鍛えることで、骨盤の安定性が高まり違和感の軽減につながります。簡単にできるのは、仰向けに寝た状態で膝を立て、お尻の穴を締めるように力を入れる運動です。5秒キープして5秒休むを10回繰り返すだけでも効果があります。
ただし産後すぐの時期や、痛みが強いときには無理をしないでください。体調に合わせて、できる範囲から始めることが大切です。
セルフケアで改善しない場合や、以下のような症状がある場合は、専門的な治療を受けることをお勧めします。日常生活に支障が出ているのに我慢し続けると、症状が悪化して治療期間も長くなってしまいます。
当院では産後の骨盤トラブルに対して、まず徹底的な検査で原因を特定することから始めます。同じ「骨盤の違和感」でも、その原因は人それぞれ違うんですね。
姿勢分析で骨盤の傾きや歪みを確認し、関節可動域検査で仙腸関節や股関節の動きをチェックします。筋力検査では骨盤底筋や腹筋、お尻の筋肉などの状態を評価します。これらの検査結果を総合的に判断して、あなたの症状の本当の原因を見つけ出すんです。
施術では整体や骨盤矯正、必要に応じて鍼灸を組み合わせて、骨盤の安定性を取り戻していきます。ただ骨盤を締めるだけではなく、弱っている筋肉を活性化させたり、硬くなっている筋肉を緩めたりしながら、体全体のバランスを整えていくんですね。
またセルフケアの指導も重視しています。治療院での施術だけでなく、自宅での過ごし方や育児動作のコツをお伝えすることで、症状の早期改善と再発予防につなげていきます。
赤ちゃんのお世話で毎日大変な中、ご自身の体の不調は後回しにしてしまいがちですよね。でもママが健康でいることは、赤ちゃんにとっても何より大切なことなんです。
産後の骨盤トラブルは、適切な治療を受ければ必ず改善します。一人で悩んで我慢する必要はありません。違和感を感じたら、それは体からの大切なサインです。どうか無理をせず、いつでも気軽にご相談ください。あなたが笑顔で赤ちゃんとの時間を楽しめるよう、全力でサポートさせていただきます。



