
院長:星野お気軽にご相談ください!
こんにちは。星野BodyCare鍼灸整骨院の星野です。出産後のお体の不調、本当にお辛いですよね。特に夜間授乳や夜泣き対応で何度も起きなければいけない時期に、寝る時まで腰や骨盤が痛いと、睡眠の質が落ちて疲れが取れなくなってしまいます。


当院にも産後骨盤矯正で来院される方の多くが、寝ている時や起き上がる時の痛みに悩まされています。実は寝方を少し工夫するだけで、骨盤への負担を軽減し、痛みを和らげることができるんです。


産後の骨盤は不安定な状態だからこそ、寝ている間の姿勢がとても重要になります
出産後の骨盤がなぜこんなにも痛みやすく、不安定になってしまうのかご存じですか。妊娠中から出産にかけて、リラキシンというホルモンが分泌されることで、骨盤を支える靭帯が緩んでしまいます。これは赤ちゃんが産道を通りやすくするための大切な体の変化なのですが、出産後もすぐには元に戻りません。
靭帯が緩んだ状態の骨盤は、通常よりも開きやすく歪みやすい状態になっています。この時期に不適切な姿勢を続けてしまうと、骨盤の歪みが固定されてしまったり、痛みが慢性化してしまうリスクが高まります。実際に当院で検査をすると、産後の女性の約8割以上に何らかの骨盤の歪みや筋肉のバランス異常が見られるんです。
さらに育児動作による負担も大きな要因です。授乳や抱っこで前かがみの姿勢が続いたり、赤ちゃんを抱えたまま横座りをしたりと、骨盤に負担がかかる動作を一日に何十回も繰り返すことになります。日中に蓄積された疲労や歪みを、夜間の睡眠でしっかりケアできるかどうかが、産後の骨盤回復の鍵となります。
まずは産後の骨盤に負担をかけてしまう寝方について知っておきましょう。良かれと思ってしている寝方が、実は骨盤の歪みや痛みを悪化させている可能性があります。
うつ伏せで寝ると、腰が反った状態になり骨盤に過度な圧力がかかってしまいます。また首を左右どちらかに向けなければならないため、骨盤だけでなく背骨全体に捻じれのストレスが加わり、朝起きた時の痛みの原因になります。授乳でバストが張っている時期は特に不快感も強くなりますので、産後はできるだけ避けたい寝方です。
赤ちゃんと添い寝をしている方に多いのが、いつも同じ向きで横向きに寝てしまうパターンです。授乳しやすい向きで寝ていると、無意識のうちに毎晩同じ側を下にしてしまいがちですよね。これを続けると骨盤が左右どちらかに傾いた状態で固まってしまい、股関節痛や腰痛の原因となります。
仰向けで寝ていても、足を組んだり片方の膝だけを曲げたりしていませんか。楽な姿勢を探すうちに、このような姿勢になってしまう方も多いのですが、骨盤の左右バランスを崩す大きな要因になってしまいます。寝入る時は意識していても、朝起きた時には足が捻じれているという場合は、骨盤周囲の筋肉バランスが既に崩れている可能性があります。
それでは、産後の不安定な骨盤を守り、回復を促進するための理想的な寝方をご紹介します。すぐに実践できる方法ばかりですので、今夜からぜひ試してみてください。
産後の骨盤ケアにとって最も理想的なのは仰向けで寝る姿勢です。仰向けで寝ることで、骨盤への圧力が左右均等にかかり、歪みが進行しにくくなります。背骨も自然なS字カーブを保ちやすく、体全体の重みが分散されるため腰への負担も軽減されます。
ただし、ただ仰向けに寝るだけでは不十分な場合もあります。腰と布団の間に隙間ができてしまう方は、その隙間を埋めるように腰の下に薄めのタオルやクッションを入れてみてください。また膝の下に枕やクッションを入れると、股関節と膝が軽く曲がった状態になり、腰への負担がさらに軽減されます。
赤ちゃんと添い寝をしている方や、仰向けだとどうしても腰が痛むという方は、横向き寝を選択することになるでしょう。その場合は、両膝の間にクッションや抱き枕を挟むことが重要です。これにより骨盤が捻じれることを防ぎ、股関節への負担も軽減されます。
クッションを挟んだ状態で、上側の膝が下側の膝よりも少し前に出るように位置を調整してください。背骨がまっすぐになるように意識すると、骨盤への負担が最小限になります。可能であれば左右の向きを夜中に変えて、片側だけに負担がかからないようにしましょう。
意外と見落とされがちなのが枕の選び方です。枕が高すぎると首が前に傾き、連動して骨盤も後傾しやすくなってしまいます。逆に低すぎると首が反って腰が緊張してしまいます。横から見た時に、首の骨が緩やかなカーブを保てる高さの枕を選びましょう。
夜間授乳がある時期は、何度も起き上がったり横になったりを繰り返すため、理想的な寝方を維持するのが難しいですよね。でも少しの工夫で骨盤への負担を減らすことができます。
ベッドや布団から起き上がる時、上体だけを勢いよく起こしていませんか。これは腰と骨盤に大きな負担をかけてしまいます。起き上がる時は、まず横向きになってから両手で体を支えながらゆっくりと上体を起こすようにしてください。この動作を意識するだけでも、骨盤への衝撃を大幅に減らすことができます。
授乳クッションや抱き枕は、授乳時だけでなく就寝時にも活用できます。足の間に挟んだり、背中側に置いて寝返りの支えにしたりと、骨盤を安定させるためのサポートアイテムとして使ってみてください。大きめのクッションがあれば、仰向けで寝る時に両サイドに置くことで、寝返りを打ちすぎることを防ぐこともできます。
寝方の改善に加えて、日中の過ごし方も骨盤の回復には重要です。いくつか意識していただきたいポイントをお伝えします。
授乳時は背もたれにしっかり寄りかかり、クッションで赤ちゃんの高さを調整することで前かがみの姿勢を避けられます。床に座る時は、あぐらや横座りではなく、椅子に座るか正座を選びましょう。立っている時は片足に体重をかけすぎないよう、こまめに重心を移動させることも大切です。
寝る前に簡単なストレッチを行うことで、骨盤周りの筋肉の緊張をほぐすことができます。仰向けで両膝を抱えて胸に引き寄せるストレッチや、仰向けで片足ずつお尻の筋肉を伸ばすストレッチがおすすめです。無理のない範囲で、気持ち良いと感じる程度に行ってください。
骨盤ベルトは補助的なアイテムとして有効ですが、一日中つけっぱなしにするのは避けましょう。長時間の使用は筋肉の働きを弱めてしまう可能性があります。日中の活動時に使用し、就寝時は外して寝ることをおすすめします。
寝方を改善しても症状が続く場合や、以下のような症状がある場合は、骨盤の歪みが進行している可能性があります。
これらの症状がある場合は、単なる筋肉疲労ではなく、骨盤の構造的な問題や骨盤底筋の機能低下が起きている可能性があります。放置すると慢性化してしまうため、早めの対処が重要です。
産後の骨盤は想像以上にデリケートな状態です。日中の育児で疲れた体を、夜間の睡眠でしっかり回復させるためには、正しい寝方を身につけることが本当に大切になります。今回お伝えした仰向け寝やクッションを使った工夫は、今夜からすぐに実践できるものばかりです。
ただ、寝方を改善しても痛みが続く場合は、骨盤の歪みが既に進行していたり、筋肉のバランスが大きく崩れている可能性があります。当院では産後の骨盤の状態を丁寧に検査し、お一人おひとりの体の状態に合わせた施術とアドバイスを行っています。
産後の不調は我慢するものではありません。赤ちゃんとの大切な時間を笑顔で過ごすためにも、お体の不調は早めにご相談ください。キッズスペースも完備していますので、お子様と一緒に安心してご来院いただけます。一人で悩まず、いつでもお気軽にご連絡くださいね

